気候変動対策や原子力発電に関する議論など、エネルギーシステムに関する社会的関心は高まっています。エネルギーの供給者はもちろん、消費者も環境性や安全性など“エネルギーの質”を考慮するようになりました。しかし、供給者や消費者がエネルギーに求める質は、立場や考え方によって大きく異なります。それぞれの多様な選好を踏まえて、社会全体として合意できるエネルギーシステムを構築することが求められています。
エネルギーシステムの中でも、特に電力システムは、石炭火力発電所新設の認可や原子力発電所再稼働の議論、再生可能エネルギー発電導入による系統安定性に関する議論を通して、消費者が“電力の質”を考える機会が高まっている分野といえます。加えて、2016年4月の電力市場完全自由化により、消費者が考える“質”が、市場原理を通じて間接的に、電力供給システムにも影響を与える土台が整いました。
本ワークショップでは、電源選択ゲーム、関連する講演、および、参加者同士の活発な議論を通じて、エネルギーシステムのステークホルダー間の考え方の違いや合意形成の方法論について学ぶことを目指します。ワークショップの前半は、参加者による研究紹介や所属企業の紹介の場を設け、参加者間の交流を促進します。参加者の研究分野や所属企業の事業分野について相互に勉強、理解することにより、参加者それぞれの視野を大きく広げることを目指します。多様なバックグラウンドをお持ちの方々のご参加を、お待ちしております。
〔テ ー マ〕「私たちのエネルギーシステムをどのようにデザインするか」
〔主 催〕エネルギー・資源学会
〔協 賛〕環境経済・政策学会,省エネルギーセンター,電気学会東京支部,日本エネルギー学会,空気調和・衛生工学会
〔開 催 日〕平成30年10月27日(土)10時開始~17時終了 終了後、技術交流会を予定
〔会 場〕東京理科大学野田キャンパス(千葉県野田市)
〔参加費(消費税込)〕正会員・特別会員・協賛団体会員2,000円,学生会員1,000円,非会員3,000円
※1.非会員の方でも参加申込みと併せて入会手続きをしていただければ、会員資格で参加できます。
※2.技術交流会参加費 正会員・特別会員・協賛団体会員・非会員3,000円,学生会員1,000円
〔支払方法〕①銀行振込 りそな銀行御堂筋支店(普)No.1024046 ②郵便振替 00930-5-302948
〔申込方法〕以下の申込フォームよりお申込み下さい。
※参加者相互の交流促進のため、お申込み後に自己紹介シートのご提出を願いしております。
〔申込期限〕平成30年10月19日(金)
〔問合せ先〕
ワークショップ詳細:小澤 暁人(産業技術総合研究所,Email:akito.ozawa@aist.go.jp)
その他:一般社団法人エネルギー・資源学会 事務局
TEL:06-6446-0537 FAX:06-6446-0559 Email:webmaster@jser.gr.jp
〔過去実績〕
本ワークショップは1999年から毎年開催しており、若手会員が共に学び、交流する場として本会に定着しております。例年30名程度の方々が参加しています。過去のテーマなど詳細は、Webサイト(https://www.jser.gr.jp/summer)をご確認下さい。
<過去5年間のテーマと開催場所>
2017年 「長崎で原子力エネルギー技術の未来を社会とともに考える」 (長崎大学)
2016年 「パリ協定後のエネルギー技術を考える」 (国立環境研究所)
2015年 「くらしの省エネルギーと住みやすさ・健康の両立を考える」 (前橋工科大学)
2014年 「東京2020を目指したエネルギー事業案を競う」 (東京大学)
2013年 「科学がはぐくむ政策の種:北海道のエネルギー戦略を考える」 (北海道大学)
〔ワークショップ概要〕
本ワークショップは、「参加者の研究・企業紹介」「グループワーク」「パネルディスカッション」の3つに分けられます。「参加者の研究・企業紹介」では、参加者が事前に作成した自己紹介シートを活用して、参加者が現在取り組んでいる研究や所属企業の業務等を紹介しあい、午後のワーク、ディスカッションに向けて参加者間の交流を促進します。「グループワーク」では、「電源選択ゲーム」を活用したアクティブラーニングを通して、電源システムに関わるステークホルダー間の考え方の違いや合意形成の方法論について学びます。このゲームは、幹事の一人である筑波大学鈴木研悟氏が開発したものであり、関連する研究テーマの発表は、本会の第4回茅賞を受賞しています。「パネルディスカッション」では、パネリストからの情報提供によりワークショップテーマに関する情報・知識のインプットを行うとともに、パネリストを含めた参加者全員参加のディスカッションを通してワークショップテーマの本質に迫ります。全体を通して学生・社会人が一緒になって行動・議論しますが、基本的に立場の上下はありませんので、学生も自発・積極的に発言することが求められます。
〔スケジュール〕
10月27日(土)
9:30 受付開始(東京理科大学 野田キャンパス3号館)
10:00~10:10 オータムワークショップ2018のねらい(国立環境研究所/地球環境戦略研究機関 藤野純一)
10:10~10:30 ワークショップ概要説明(幹事団)
10:30~12:00 参加者による研究紹介や所属企業の紹介(自己紹介シートを活用)
12:00~13:00 昼食
13:00~14:30 ワーク(電源選択ゲーム)
14:30~15:00 ワーク振り返り
15:00~16:30 パネルディスカッション「私たちのエネルギーシステムをどのようにデザインするか?」
パネリスト:資源エネルギー庁 長官官房 総務課 戦略企画室 石田裕之 氏
北海道大学 高等教育推進機構 准教授 三上直之 氏
16:30~17:00 全体振り返り
17:00~19:00 技術交流会(会場:検討中,司会:小澤暁人(産業技術総合研究所))
〔代表幹事〕藤野純一(国立環境研究所/地球環境戦略研究機関)
〔幹 事〕井上智弘(科学技術振興機構),井上麻衣(リバネス),小澤暁人(産業技術総合研究所),白木裕斗(滋賀県立大学),杉山昌広(東京大学),鈴木研悟(筑波大学),永井雄宇(電力中央研究所),藤澤 星(フジサワ),古林敬顕(東北大学),山口容平(大阪大学),渡邊裕美子(Looop)
〔世 話 人〕松橋隆治(東京大学)
申込
申込は終了しました。