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2023.08.9
エネルギー分野の研究をされている皆様
本年4月に設立されました福島国際研究教育機構(F-REI、本部:福島県双葉郡浪江町)では、エネルギー分野において、さらに追加で1事業の公募を開始いたしました。(提案書〆切:9月25日)
福島国際研究教育機構からの委託研究は、本来、中期計画を達成するために機構の研究者が行うべき研究開発を、機構が十分な研究体制を整備するまでの間、委託により他機関の研究者の力を借りて実施するものです。採択された研究テーマの推進に関しては、機構が必要に応じた助言や提案を行うことがあります。
このことは、機構が Funding Agency ではなく、研究機関を目指す立場を明確にして、機構自身が研究マネジメントを行う組織であることを意味しています。
従いまして、本委託費は競争的研究資金に該当するものではなく、このため、年度評価、機構の職員としての参画や知的財産の取扱い等について、留意していただく点があります。
今回公募を開始した事業は、以下の1課題であり、詳細は、ホームページをご覧ください
・令和5年度「水素エネルギーネットワーク構築に関する研究開発」
公募|事業・研究|福島国際研究教育機構 (F-REI)
https://www.f-rei.go.jp/research_and_development/public_offering.html
以下に、公募事業の概要を示します
令和5年度「水素エネルギーネットワーク構築に関する研究開発」委託事業(概要)
1.事業の目的
福島浜通り地域等において進む創造的復興に向けたまちづくりにおいて、再生可能エネルギーや水素を地産地消で面的に最大限活用するネットワークを形成するための研究開発を行う。
2.募集する事業テーマ
(1)電力・水素エネルギー連携システムの構築
再生可能エネルギーや水素を活用するエネルギーシステムの実証を行うため、浪江駅周辺整備計画等とも連携し、水素の製造、貯蔵・輸送及び利用に関する要素技術のプロトタイプとなる装置を開発・実装する。 また、水電解装置や電気自動車(EV)等を需給調整装置として活用する場合のポテンシャルを評価するとともに、装置の劣化機構の解明、寿命評価等を行う。これらの実証をもとに、エネルギー需給の予測・監視・制御技術、水素がエネルギーシステムにおいて有効性を発揮するような全体システムの最適化技術を開発し、他地域にも展開可能な脱炭素で災害に強いレジリエントなスマートシティのモデルを構築する。
キーワード:
エネルギーマネジメントシステム(EMS)、最適化、分散型エネルギー、Power to Gas(P2G)、水素、製造・貯蔵・輸送及び利用、需給調整力、季節間調整、気象データ、需給予測、モビリティ、情報通信技術、災害に対する強靭化(レジリエンス)、スマートシティ
(2)先端的な水素材料開発環境の構築
①水素材料の提案
水素の製造・貯蔵・輸送・利用の性能や効率を向上させるための水素材料(水電解装置の触媒、合成ガス利用の触媒等)について、研究開発の対象とする候補を提案する。また、実現を目指す性能や効率の目標値を検討する。提案に当たっては、福島浜通り地域等における水素の地産地消に資するなど、本研究開発の対象とすることの特色を示すよう留意すること。
②開発手法の調査・検討
①で提案した水素材料について、研究開発から社会実装までのリーディングタイムをできる限り短縮するための開発手法について調査・検討を行う。
③材料開発の環境構築に必要な装置等の検討
①、②の結果をもとに、水素材料の開発環境を構築するために必要な実験装置や解析装置の種類、費用等を調査し、その結果を取りまとめる。
キーワード:
水電解装置、電極、触媒、膜、水素貯蔵材料、オンサイト製造、AI、機械学習、データ駆動型研究開発、マテリアルズインフォマティクス
なお、(1)、(2)の実施に当たり、汎用性が低く特殊な装置・計測機器の設置を計画する場合は、国内外の研究機関等との共同研究により同種機器の使用による研究推進・実証を通じて事前検討を行うものとし、その結果、適切であれば、機構の施設整備状況を踏まえ、機構に設置することを原則とする。
3.令和5年度予算規模
(1)、(2)の合計で100,000万円程度を上限とします。(1)のみ、又は(2)のみの応募も受け付けます。(1)のみ応募の場合は、1件当たり10,000万円程度以上、(2)のみ応募の場合は、1件当たり2,000万円程度以上を想定しており、複数の課題を採択することがあり得ます。
4.募集期間
令和5年8月10日(木)から9月25日(月)17時まで(必着)