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2023.08.8
エネルギー分野の研究をされている皆様
本年4月に設立されました福島国際研究教育機構(F-REI、本部:福島県双葉郡浪江町)では、エネルギー分野の2事業について、公募を開始いたしました。(提案書〆切:9月14日)
福島国際研究教育機構からの委託研究は、本来、中期計画を達成するために機構の研究者が行うべき研究開発を、機構が十分な研究体制を整備するまでの間、委託により他機関の研究者の力を借りて実施するものです。採択された研究テーマの推進に関しては、機構が必要に応じた助言や提案を行うことがあります。
このことは、機構が Funding Agency ではなく、研究機関を目指す立場を明確にして、機構自身が研究マネジメントを行う組織であることを意味しています。
従いまして、本委託費は競争的研究資金に該当するものではなく、このため、年度評価、機構の職員としての参画や知的財産の取扱い等について、留意していただく点があります。
今回公募を開始した事業は、以下の2課題であり、詳細は、ホームページをご覧ください。
・令和5年度「ネガティブエミッションのコア技術の研究開発・実証」
・令和5年度「バイオ統合型グリーンケミカル技術の研究開発」
公募|事業・研究|福島国際研究教育機構 (F-REI)
https://www.f-rei.go.jp/research_and_development/public_offering.html
以下に、公募事業の概要を示します。
令和5年度「ネガティブエミッションのコア技術の研究開発・実証」委託事業(概要)
事業の目的
「ネガティブエミッションのコア技術の研究開発・実証」としてBECCS (Bioenergy with Carbon Capture and Storage) 及びブルーカーボン等に関する研究開発を行います。
募集する事業テーマ
(1)植物のCO2固定及びネガティブエミッションへの利用に関する研究開発と実証
CO2資源化を効率的に行う植物の選出及びCO2固定能の向上等ネガティブエミッションのコア技術についての研究開発と実証試験を実施してください。
なお、機構において実施を想定する本領域の研究テーマ、研究要素を下記のキーワードで示します。応募に当たって、ご参照ください。
キーワード:
バイオエコノミー、バイオマス植物の安定栽培、CO2吸収量、バイオマス収量、品種改良、ゲノム編集、CO2固定の評価手法開発、各種オミクス情報の活用、光合成活性測定装置の高速化・高度化、バイオ炭の利用方法の高度化、バイオマス植物の新規利用法の開発
※本事業においては、CCSに関する研究開発は対象外とします。
令和5年度予算規模: 1件当たり3,000万~5,000万円とします。最大5件を採択します。
(2)藻類のCO2固定及びネガティブエミッションへの利用に関する研究開発と実証
CO2資源化を効率的に行う藻類の選出及びCO2固定能の向上等ネガティブエミッションのコア技術についての研究開発と実証試験を実施してください。
キーワード:
バイオエコノミー、ブルーカーボン、CO2吸収量、バイオマス収量、陸上大量培養技術、品種改良、ゲノム編集、重イオンビームによる変異誘発、CO2固定の評価手法開発、海藻資源の新規利用法の開発
令和5年度予算規模: 1件当たり3,000万~5,000万円とします。最大5件を採択します。
募集期間
令和5年7月28日(金曜日)から令和5年9月14日(木曜日)17時00分まで(厳守)
令和5年度「バイオ統合型グリーンケミカル技術の研究開発」委託事業(概要)
募集する事業テーマ
・(1)バイオプロセスとグリーンケミカルプロセスを統合したグリーン化学品製造システムの構築
(2)のバイオプロセスと(3)のグリーンケミカルプロセスを統合化することにより、未利用地に食料生産と競合せずに実装可能で、大気中のCO2を原料とするライフサイクル全体でカーボンネガティブなグリーン化学品製造システムを構築する。
・(2)バイオプロセスの構築
アルコール発酵時にCO2還元触媒を劣化させる不純物を生成しにくい酵母の評価・選定を行い、大気中のCO2を多収性植物によって高い効率で回収し、エタノール等の化学品原料を製造するバイオプロセスを構築する。
・(3)グリーンケミカルプロセスの構築
(2)のバイオプロセスによって発生するCO2を水素で還元することにより、選択的にガス、液体炭化水素等を合成することができるグリーンケミカルプロセスの構築を行う。
(1)~(3)の実施に当たり、汎用性が低く特殊な装置・計測機器の設置を計画する場合は、国内外の研究機関等との共同研究により同種機器の使用による研究推進・実証を通じて事前検討を行うものとし、その結果、適切であれば、機構の施設整備状況を踏まえ、機構に設置することを原則とする。
キーワード:
バイオケミカル、グリーンケミカル、非可食バイオマス、バイオマス資源、発酵技術、CCU、CO2還元、グリーンH2、逆シフト反応、Fischer-Tropsch合成(FT合成)、触媒、不純物、反応容器、小規模・分散型、オンサイト生産、燃料合成、化成品合成
令和5年度予算規模: 86,000万円程度とします。
ただし、(2)のみ、又は(3)のみの応募も受け付けます。(2)又は(3)のみの応募の場合は、1件当たり3,000万円程度~を想定しており、複数の課題を採択することがあり得ます。
募集期間
令和5年7月28日(金曜日)から令和5年9月14日(木曜日)17時00分まで(厳守)