立命館大学サステイナビリティ学研究センター主催『East Asian Low-Carbon Community』出版記念シンポジウム　広域脱炭素社会の構築とグリーンリカバリー ―「東アジア低炭素共同体」構想とその具現化―

　昨今、日中韓米等諸国では脱炭素社会に向け、2050年および2060年に二酸化炭素実質排出量ゼロ目標を掲げて取り組んでいます。これらの目標並びにグリーンリカバリーを実現するためには、国内努力はもちろんのこと、国境を越えた国際連携による広域脱炭素社会の構築が不可欠です。立命館グローバル・イノベーション研究機構（R-GIRO）助成プロジェクト「低炭素社会実現のための基盤技術開発と戦略的イノベーション」（研究代表者周瑋生教授、2008－2012年度）にて、初めて重層的な構造を有する「東アジア低炭素共同体」構想を提唱しました。また今年2月には、同構想の具現化を目指す社会的技術的イノベーションに関する研究成果の一部を「East Asian Low-Carbon Community：Realizing a Sustainable Decarbonized Society from Technology and Social Systems」にまとめ、Springer社より上梓しました。
　新型コロナパンデミックによる社会・経済的影響が予想以上に拡大する中で、脱炭素とグリーンリカバリーの結合がより一層期待されています。本出版記念シンポジウムでは、最新の研究成果を報告し、さらなる研究を進めていく中でより具体的な実践に結びつけるため、各分野の専門家をお招きし、異なる視座と深い議論を展開して日中韓米等各国の対策をはじめ、今後の新たな研究および実装への展開に繋げていこうと考えています。どうか奮ってご参加くださいますようご案内申し上げます。

主　　催：立命館大学サステイナビリティ学研究センター
共　　催：エネルギー・資源学会
協　　賛：一般社団法人国際3E研究院
日　　時：2021年7月27日（火）
開催方式：ZOOMによるオンライン開催（使用言語は日本語）
申込方法：参加希望の方は、下記のZOOM申込URLから参加登録をお願いします。登録後、後日または当日に参加用URLをメールでお知らせします。
https://sophia-ac-jp.zoom.us/meeting/register/tJwpde6urDspHNJpByChf-lU1AAtgiuq0GI2

第一部　9：30～12：00
「東アジア低炭素共同体」構想とその具現化に関する研究報告会　
司会　宮脇　昇（立命館大学教授）
●出版報告：周 瑋生（立命館大学教授）「East Asian Low-Carbon Community：Realizing a Sustainable Decarbonized Society from Technology and Social Systems」

●研究報告会: 執筆者による内容紹介と広域低炭素社会の構築への政策提案

1. 伊庭野 健造（大阪大学助教）：「Construction of an East Asia Nuclear Security System」
2. 蘇 宣銘（国立研究開発法人海洋研究開発機構研究員）:「Achievement of Nationally Determined Contributions (NDCs) Through Emissions Trading in China, Japan, and South Korea」
3. 山崎雅人（名古屋大学准教授）: 「日本の原子力政策の経済影響評価」
4. 千 暻娥（立命館大学サステイナビリティ学研究センター客員研究員）：「グローバルリサイクルシステムの提唱―都市農村混合地域における持続可能な生活ごみ処理モデルを事例として」
5. 任 洪波（上海電力大学教授）：「Optimal Design and Management of Distributed Energy Network Considering both Efficiency and Fairness」
6. 銭 学鵬（上智大学教授）：「Decarbonization through Innovation and Inclusiveness」

休　憩

第二部　14：00～17：00
「カーボンニュートラルとグリーンリカバリー」シンポジウム　
総合司会　銭 学鵬（上智大学教授）
●開会挨拶：14:00-14:10　近本 智行（立命館大学サステイナビリティ学研究センター長、立命館大学教授）
●基調講演：14:10-14:50　「カーボンニュートラル政策の背景と現状」
山地 憲治（公益財団法人地球環境産業技術研究機構（RITE）理事長・研究所長）
●パネルディスカッション：15:00-16:50
コーディネーター： 仲上 健一（立命館大学OIC総合研究機構サステイナビリティ学研究センター上席研究員）
パネリスト：
松下 和夫（京都大学名誉教授、（公財）地球環境戦略研究機関シニアフェロー）
あん・まくどなるど（上智大学教授）
李 秀澈（名城大学教授)
周 瑋生（立命館大学教授）

お問い合わせ先：qianxp[a]sophia.ac.jp　*[a]は@に置き換えてください。